志正 -大河内悠成-

初めまして、前副将の大河内悠成と申します。ここでは、引退ブログとして、自分の想いを書かせていただきます。

僕が最初に志正弓道場に足を踏み入れたのは高校1年生の頃でした。僕は出身が慶應志木高校なので、時々大学で練習をさせていただく機会がありました。「大学生はこんなに綺麗で大きな道場を一日中使えるんだ、すごいな」と思っていたあの頃が今となっては懐かしく感じます。高校時代は、僕の代が3人しかいないのに対して後輩が40人ほどいて、指導に追われてそこまで矢数がかけられなかったり、(入ってくれて嬉しかったんですけど、多過ぎましたね(笑))人数に見合わない広さの道場で練習していました。そのため、当時は志正での練習環境がとても魅力的に見えました。

僕が高校時代で印象に残っているのは、入部する際の出来事です。よく新歓の時期にいろいろな部活が勧誘をしているんですけど、ボート部の人に「今君が入っても3人しかいないけど、それでもいいの?」と言われたのに対して、とりあえず勧誘を断りたくて意地を張って「大丈夫です!」と言ったら本当に入部してから卒部するまで3人しかいませんでした…(笑)。今となっては良かったですが、当時は少し不安でしたね(笑)。

そして、大学でも弓術部に入部したものの、大学弓道の世界を何も知らなかったため、最初は高校とのギャップを感じ、とても苦労しました。でも、恵まれた志正弓道場という場所と先輩方の指導によって、高校生の頃では考えられないくらい中るようになりました。羽分けで満足していた僕が、全国選抜で入賞したり、百射会で入賞したり、リーグ戦で活躍したり、最後には副将を務めたりと本当に貴重な体験をさせていただきました。

そんな中、僕が個人的に印象に残っている試合を2つ挙げさせていただきます。  まず、1つは3年生の時に出場した都学連百射会です。大会の2日前に遠的大会に参加したあと、調子を崩してしまい、前日になんとか直そうと180本くらい引いた覚えがあります。そして当日、緊張の中飛ばした大初矢は的半個分上に吹っ飛んでいきました。その後も何本か抜いて、最初の20射時点で15中。正直入賞は厳しいと思いましたが、そこから18.20.19.19と出してなんとか食い込むことができました。我ながら諦めの悪い僕らしい結果だと思います。大学に入ったら何かしらの大会で個人入賞するのは目標の一つだったので、素直に嬉しかったですね。

もう1つは1年生の時のII部リーグ戦第5週です。先発したものの、初回で1中を出して交代した時の悔しさは今でも忘れられません。でも、それと同時に、落ち込んでいる僕を励ましてくださった先輩方の温かさも鮮明に覚えています。この経験が、温かさがなかったら、その後の部活動もこんなに頑張れなかったと思います…そんな僕が、こうやって都学I部リーグ優勝時の副将として卒部できるのは、素直に嬉しいです。Ⅱ部2位→Ⅱ部優勝→Ⅰ部3位→Ⅰ部優勝という一連の流れを作ることができたのは、監督・コーチやOBの方々、バトンを繋いでくださった先輩方、そして一緒に頑張ってきた同期・後輩のおかげです。次は、王座優勝という目標に向けてがんばる後輩を應援しようと思います。

ただ、副将としての1年は僕にとって茨の道でした。というのも、5月に体調を崩して入院したのですが、その後引いてみたら羽分けしか当たらなくなっていたんです。少し前まで9割前後当たっていたのに羽分けですよ?意味がわからないですよね。食べ物が喉を通らずかなり痩せてしまって、弓がうまくコントロールできなかったとはいえそこまで当たらなくなるとは思っていませんでした。やっぱり適切な食事をするのって大事なんですね。結局的中率はそこから8割くらいまでしか戻せませんでしたが、後悔はしていません。できることは全てやりました。病気を言い訳にはしたくなくて、出せる限りの全力を出したと思っています。また、監督・コーチや周りの人間には大分心配をかけてしまったと思います。体調も悪くて、弓も当たらなくて、どうしようもなく苦しくても、体調を心配する声や應援の声、励ましの声があったおかげで途中で折れずに走り抜けることができました。本当にありがとうございました。

その中で、僕が副将として意識していたのは、行動で示すということです。僕らは目標として基本の徹底を軸に活動をしていました。掃除をしっかりやる、仕事でなるべくミスをしない、体配を丁寧にする、集中して練習する、どれも基本的かつ、とても大事なことです。だからこそ、僕が率先して基本の徹底に取り組みました。サンダルを綺麗に並べたり、机の上を片付けたり、小さな所までなるべく気を配ったつもりです。人が見ていようといまいと、ずっと行動で示し続けるのは決して楽ではありませんが、雰囲気作りとしてとても大切なことだと感じました。入部当初は、先輩や監督から言われて受動的にやっていて、正直面倒に感じていました。でも、きっとこういう細かいところに気付けるような人が増えれば、自ずと部も強くなっていくのだと今なら思えます。

さて、僕たちの部では毎年目標を決めています。僕が1年生の頃から並べると、「輝望」「結実」「應道」「信じ、頂点へ」。個人的には、輝望が実を結んだ後、應道を通り抜けて頂点へ辿り着くみたいな流れがあって、個人的に素敵だなと思っています。来年は「皆咲」、笑顔が咲く、才能が花開く良い一年になることを祈っています。志正しく、がんばってくれると嬉しいです。

大河内悠成

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